Oct 7, 2015

写真「工程の美」 大澤光民の展示会開催してくださった、高岡金屋町、そして鋳物の伝統を愛する方々へ 

この写真展は、鋳物の伝統技術を継承する大澤さんの「人」と仕事を感じてらう、ということにこだわったことから歩き出した写真展でした。

2010年10月7日から2週 間、大澤さん宅の事務所に寝泊まりさせていただきながら、土と向かい合う大澤さんの生活の中で大澤さんのお話を伺い、写真を撮らせていただきました。
そしてその後、磨き上げを取り損ねた私は、 再度2011年5月に訪れ、また1週間お邪魔しました。
その時には、大澤さんは磨きも終わり色付けも終わっていたのにもかかわらず、付け た色を紙やすりで削り落とし、磨きの仕上げと色付けを再現してくださったのです。

そんな、大澤さんの人、一生懸命な生き方を少しでもご紹介したいと思いました。 そうして、2012年パリでの展示会が実現しました。

大澤さんに出会うことになったのも、2010年、おわらの風の盆を見に来たことから始まっています。
、カメラを持って歩いていた私に、竹中銅器の当時の近藤社長に声をかけていただき、大澤さんとの会合にご一緒させていただいたのことが大澤さんとの出会いでした。

今回、高岡の「金屋町楽市inさまのこ 」で大澤光民写真展を開催させて頂く事になりましたのは、大澤さんの、前に進んで生きておられる強い気持ちから実現した事だと思えます。

ドイツで撮影を続けている私は、 大澤さんにお電話で相談しました。 「高岡で体育館のような場所を借りることはできないでしょうか。」
大澤さんは、展示会場所として、ギャラリーかデパートというご自身ののスタイルを提案し てくださったのですが、私は私の写真を見てもらう写真展とは考えていなかったのと、 高岡のことを知らないので何とも体育館としか言いようがありませんでした。
そこで、大澤さんがお知り合いの方々に相談して下さり、国立大学法人 富山大学 芸術文化学部の武山良三先生にお会いしてくださるに至り、武山先生が「金屋町楽市inさまのこ 」での開催をご提案くださったいきさつがありました。

その上、武山先生の御厚意で大 学の武山良三先生、横山天心 先生、生徒さんの田村桃子さんと渡辺里美さん の多大な助けまで頂くことになりました事には驚きの感激でした。

実は私は、ドイツで撮影を続けるにあたりビザを申請してから、1年経ってもまだビザが取れず、ドイツから出られないままでした。
その私にご連絡を下さりながら、大澤光民さんを見ていただきたいままの気持ちを表現するためのデザインをしてくださり、形にしてくださいまし た。

こんなにお世話になって良いのだろうかと不安な気持ちでいっぱいでしたが、 こちらでも一生懸命な気持ちを前向きに受け止めて、大澤さんの人を見て頂 くことができればこの上ないと思い、甘えさせていただきました。

ここに展示しています写真の什器は、そんな皆さんの気持ちが込められてい る作品です。
ここには、大澤さんと富山大学の武山良三先生、横山天心先生、生徒さんの田村桃子さんと渡辺里美さん方の、鋳物の発祥の地、金屋町 での大澤光民さんを見てもらうことの意義への思いと、私の写真とのコラボ レーションです。

皆様、本当にありがとうございます。

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